source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
西暦2265年、スペース幹線道路、通称“ギャラクシー街道”は、かつては賑わっていたが、150年がたって老朽化が進んでいた。その街道の脇にたたずむのが、小さなハンバーガーショップ「サンドサンドバーガー・コスモ店」。店主のノア、妻のノエ、パートのハナさんが営むその店には、ワケありの異星人たちが集っていた。ある時、ノアの元恋人のレイや、ノエに思いを寄せるリフォーム業者のメンデスらが店にやってくる…。
ヒットメーカーの三谷幸喜監督が初めて挑んだSFコメディーが「ギャラクシー街道」。豪華キャストの群像劇であることは、いつもと同じだが、今回はずいぶん残念な出来栄えだ。笑えず、泣けず、感動できずで、ファンはがっかりするだろう。三谷幸喜作品といえば、その構成の面白さ、素材のユニークさ、テンポの良さなど、すべてにおいてハイレベル。当然、ファンも大きく期待しているのだ、もちろん私も含めて。そもそもSFにする意味が薄い。あえてCGではなくセットで作った宇宙や時折挿入されるアニメパートなども魅力に乏しい。遠藤憲一扮するリフォーム業者がノエに恋していて、そして彼は“トンデモナイこと”をやるのが一番の驚きだが、ここが本来ならば感動&笑いのポイントになるべきところなのに、大きくスベッてしまった。宇宙が舞台でも、時代劇でもかまわない。登場人物が現代に生きる私たちと共感できる物語であってほしかった。喜劇というジャンルがいかに難しいかが、再確認できる作品かもしれない。三谷幸喜の才能はこんなモンじゃないはずだ。次回作でぜひリベンジしてほしい。
ヒットメーカーの三谷幸喜監督が初めて挑んだSFコメディーが「ギャラクシー街道」。豪華キャストの群像劇であることは、いつもと同じだが、今回はずいぶん残念な出来栄えだ。笑えず、泣けず、感動できずで、ファンはがっかりするだろう。三谷幸喜作品といえば、その構成の面白さ、素材のユニークさ、テンポの良さなど、すべてにおいてハイレベル。当然、ファンも大きく期待しているのだ、もちろん私も含めて。そもそもSFにする意味が薄い。あえてCGではなくセットで作った宇宙や時折挿入されるアニメパートなども魅力に乏しい。遠藤憲一扮するリフォーム業者がノエに恋していて、そして彼は“トンデモナイこと”をやるのが一番の驚きだが、ここが本来ならば感動&笑いのポイントになるべきところなのに、大きくスベッてしまった。宇宙が舞台でも、時代劇でもかまわない。登場人物が現代に生きる私たちと共感できる物語であってほしかった。喜劇というジャンルがいかに難しいかが、再確認できる作品かもしれない。三谷幸喜の才能はこんなモンじゃないはずだ。次回作でぜひリベンジしてほしい。
【30点】
(原題「ギャラクシー街道」)
(日本/三谷幸喜監督/香取慎吾、綾瀬はるか、小栗旬、他)