2016年2月25日木曜日

【関連記事】映画『オデッセイ』日本版タイトルは「火星の人」にするべきだったのか

source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック




〈前文略〉

●「オデッセイ」はダメなタイトル?

 公開前、SNS上でもっとも注目を集めていたのはその日本版タイトルだ。原作ファンが予想していたタイトルは本命:火星の人、対抗:The Martian(及びそのカタカナ表現)といったところ。

 ところがタイトルは「オデッセイ」! 原作にはかけらもないこのタイトルをセレクトしたことに、原作ファンの多くは不満を持った。

 では、「オデッセイ」という題は、いわゆる「ダメ邦題」だったのだろうか?

 そもそも、「オデッセイ」とはどういう意味のタイトルなのか。その答えはパンフレットに書いてある。少し長くなるが引用しよう。

 〈挿入歌としてデヴィッド・ボウイの「スターマン」がフルに使われている。リドリー・スコットとデヴィッド・ボウイといえば、じつはリドリー演出のアイスクリームのCMに無名時代のデヴィッドが出たことがあって、22歳のデヴィッドは「スペース・オディティ」のヒットで将来が開ける直前だった。

 スタンリー・キューブリックとアーサー・C・クラークは、時間と空間のかなたまで行って帰ってくる旅の物語を、ホメロスの「オデュッセイア」にならって『2001年宇宙の旅』(2001:A SPACE ODYSSEY/宇宙のオデュッセイア)と名づけた。デヴィッド・ボウイはそれをもじって「宇宙のオディティ(特異な人)」を書いた。本作の邦題『オデッセイ』も、火星に行って帰ってくる旅の物語だからこそ選ばれたのだろう〉

 「オデッセイ」は、「行きて帰りし物語」を表す言葉。そして過去の偉大なSF映画にも大スターにも目を向けた言葉でもある。そうやって考えると、そう悪くないのではないだろうか?

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:exciteニュース/2016年2月24日





 現在公開中の『オデッセイ』ですが、原作のタイトルと映画の原題は『マーティアン(Martian)』。「火星の人」という意味です。

 記事にある通り、この『オデッセイ』という邦題は多分に『2001年…』を意識した(意識しすぎた)ものでもあり、原作ファンを中心に評判はすこぶる悪いようですね。個人的には素直に『マーティアン』で良かったような気がします。配給会社の宣伝部的には『2001年…』の根強い人気にあやかりたかったんでしょうけど。

 因みに管理人は古い世代のSFファンでもありますんで、『火星は地獄だ!』でよかったのに、などと思ってしまいました(笑。