2015年7月4日土曜日

アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


アート・オブ・アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン (MARVEL)
人工知能ウルトロンとアベンジャーズの闘いを描くアクション巨編の第2弾「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」。アクションより人間ドラマに重点を置いている。

アイアンマンこと、天才発明家で資産家のトニー・スタークは、ヒーロー軍団アベンジャーズとして何度も人類の危機を救ってきたが、自分たちより強大な敵の出現を危惧して、仲間たちにも内密に、平和維持システムとしての人工知能“ウルトロン”を誕生させる。だが、ウルトロンは人類を、平和を脅かす存在と認識してしまう。人類滅亡の危機に、アベンジャーズは再び集結して戦うことになるが…。

一人でも主役を張れるヒーローたちがチームを組んで巨悪と戦うというスーパーヒーロー大作「アベンジャーズ」は、自我が強いヒーローたちが、モメながらも互いを認め合い共闘する姿に感動がある。だが本作は、ちょっと趣が違っていた。アイアンマンがチームに内緒で作ったウルトロンが暴走し危機を招くわけだが、案の定ヒーローたちは仲間割れし、ヒヤヒヤさせられる展開だ。人工知能の危険性、悪の組織・ヒドラ党の手先となった双子の新キャラの登場、街ごと宙に浮きあがるド派手なアクションと、見どころはてんこもりで飽きさせない。だが、ウルトロンはトニーが生みだした“子供”のようだし、ホークアイの隠れ家での家庭的なひと時など、今回は物語の節々に“家族”が浮かび上がってくる。そのせいだろうか、前作を上回るほどの大掛かりなアクションの割には、突き抜けた爽快感が薄いのだ。それでも「X-MEN」にも出ているクイックシルバーが登場するなど、さらなるコミックのクロスオーバーが見られたり、相手を心理操作する能力を持つスカーレット・ウィッチが異彩を放つなど、新風も感じられる。アベンジャーズのメンバー間に、友情や愛情などの葛藤と、正義に対する考え方の違いから亀裂が生まれた本作、次回作でどう展開するのか非常に興味深い。
【70点】
(原題「THE AVENGERS:AGE OF ULTRON」)
(アメリカ/ジョス・ウェドン監督/ロバート・ダウニー・Jr、ジェレミー・レナー、マーク・ラファロ、他)
(爽快感度:★★★☆☆)
チケットぴあ

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