source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック
※創刊号(左)と最終号(右)
『ルック(マガジン)』はアメリカの写真誌(日本でいうグラフ誌)で1937年2月に創刊、隔週で発行され最終号は1971年10月19日号、1972年に正式に廃刊になった。
カメラマンはキューブリックを始め、そのキューブリックと共に働いた経験があり、友人でもあったバート・スターン(後に『ヴォーグ』などのファッションカメラマンになり、『ロリータ』のポスターを始め一連の広報用スチールを撮影した)、1960年から1971年にかけて、公民権運動に関するフォトエッセイを掲載していたジェームス・カレールズなどが在籍していた。
キューブリックは高校時代、成績が悪くて大学に進めなかった自分を見習いカメラマンとして採用してくれたルックに恩義を感じていたらしく、『2001年…』の際に『2001年という“未来”(2001: A Space Odyssey -- A Look Behind the Future)』というルックに広告掲載を促す広報用フィルムの制作に協力している。これは業界向けとはいえ、映画公開前(1966年)にメイキングを見せるというキューブリックにしては異例の対応だった。それはキューブリックの名声に頼りたくなるほど、この時点での同社の経営が悪化していた事を物語っている。
尚、キューブリックがルック在籍時代に撮影した写真の多くはニューヨーク市立博物館のコレクションのページで「stanley kubrick」と検索すれば閲覧する事ができる。